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お知らせ

2020.04.07 新型コロナ感染症状の内訳

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大阪府HPからの資料を元に新型コロナ感染と診断された方々268人の症状を調べました。うち軽症とされた方が216人、重症肺炎は6人、そして無症状の方は46人でした。比率でみると、軽症80.6%、重症肺炎2.2%、無症状17.2%となります。確かに感染されたかたの8割は軽症で済んでいますが、88人(32.3%)の方は軽症ながら肺炎を起こしており、この辺りはインフルエンザ感染と随分様子が異なっているようです。軽症・重症問わず185人(69%)の方に発熱、103人(38.4%)の方に咳が見られます。阪神タイガースの藤浪投手の症状で注目を浴びた嗅覚低下も最近診断された方を主に12人見られました。

 

当院では幸いにまだ新型コロナウイルス感染と診断された方の受診はありませんが、先ほどのデータから考察するに、長引く発熱に加え、肺炎を疑わせるしつこい咳や倦怠感・呼吸苦のある方は相談センタに電話相談した方が良さそうです。

あれっ、この症状って以前から厚労省が勧告していた新型コロナ感染を疑わせる判断基準と同じですね。数少ないPCR検査を有効に使うために設けられたこの基準は正確でした。

2020.04.06 新型コロナウイルスの感染状況が少し見えてきた?

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新型コロナウイルス感染者は増える一方でなかなか収束の兆しも見えません。遂に日本でも非常事態宣言が施行されそうです。欧米の悲惨な状況をみると気を緩める訳には行きませんね。海外からみると日本は楽観的だと言われますが、幸い日本の感染者数は諸外国と比べ、まだ爆発的ではありません。何故でしょうね、運が良かっただけでしょうか?

当院にも発熱や咳嗽が続く患者さんが新型コロナウイルス感染を心配して受診されます。しかし、新型コロナ感染を疑う診断基準が37度5分以上の発熱が4日以上続くとか肺炎を疑うほどの倦怠感が続くなんていう症状基準だけなら余りにアバウト過ぎて、ちょっと物足りないです。少しでも新型コロナ感染を疑う症状の組み合わせがないかと考えます。

大阪府のHPにはこれまで感染が確定した患者さん一人一人の情報が載せられています。300例を超えていますが、うちデータ解析に使える症例をエクセルに入力してみました。

まずは年齢分布ですが、20代から60代までが多く、重症化しやすいと思われる70代以降は少数です。欧米と比べ三世代同居率の圧倒的に少ない日本ではこれが幸いし、高齢者の感染率が押さえられているように思えました。逆には行動力のある若い世代に感染者が多く、やはり今後しばらくは感染を広げないために若い人ほど行動範囲を狭める必要がありそうです。年配の方々は若い世代との交流をしばし控えてください。

 

2020.03.24 当分、診察待ち時間の短縮を心掛けます

この所、新聞もテレビも新型コロナ関連の話題ばかりです。幸い、日本での感染者数は急増していませんが、中国から遠く離れたヨーロッパ各国で爆発的に急増している状況には驚いています。中国との人的交流が盛んであること、軽い挨拶でも親密にハグをする習慣があることなどが急増の要因として挙げられていますが、では何故、イタリアやスペインに多くて寒い国の北欧には少ないのだろうかと気になってしまいました。

お国によって何故、感染者数が大きく異なるのか? 各国の高齢者と若い世代の同居率(三世代同居率)を調べてみると、イタリアやスペインの三世代同居率はなんと58%、53%と高く、一方デンマークは僅か14%と、その家族構成に大きな違いが見られました。ここからは私見となりますが、若い世代は職場や集会で感染しても感染に気づかず、それを大家族の家庭に持ち込んでしまう可能性が高いと思います。一方の核家族の進んだ国では家庭内での感染規模は小さいため、その分、家庭内クラスター(小規模集団感染)は起こりにくくなります。

因みに日本の三世代同居率は僅か6%でした。日本の高齢者は夫婦だけか独りきりの世帯が多く、若い世代との濃厚な交流が普段ありません。感染しても軽症なため広範囲に行動してしまう若い世代と重症化しやすい高齢者とが少し離れて生活を営んでいる現代日本の家族構成が、今回の新型コロナ感染には幸いとなっているように思えます。

 

感染で重症化しやすい高齢の方々はしばらく若い世代と離れて生活するのが得策かと思います。

 

さて、2月末から始まった集会・イベント自粛の効果はまだ十分に見えていません。爆発的な感染増加はないもののまだまだ油断できず、政府は今後も自粛するよう勧告を出しています。当院の待合室も例外ではありません。診察待ちの時間短縮のため、もうしばらく簡単な問診だけで定期薬については処方を致します。只、病気の管理は薬を飲むことだけではいけません。正しく管理できているか血液検査や診察が必要な場合もあります。まずは当院受付にてご相談下さい。

2020.03.15 PCR検査をもっともっと増やせということは病院医師にもっともっと働けということ?

イタリアでは軽症の感染者の入院で重症感染者に対する集中的治療が廻りにくなっており、医療崩壊状態とも聞きました。韓国も同様の状況にあったと聞いています。幸い、わが国では感染者(といっても発症しておられない保菌者も結構おられます)は増えていますが、死去された方の数は海外と比べてかなり少なく、日本の医療環境はまだまだ良い状態でいるなと思います。もし日本も風邪症状程度の感染者まで片っ端からPCR検査を施行し陽性者を病院に隔離していたら、病院は軽症の患者さんですぐ満杯となり、重症者への集中的治療が充分にできなかっただろうなと今更ながらに思います。

 

「PCR検査件数をもっともっと増やすべきだ」と言う意見をワイドショーでよく耳にします。というか、そうした意見を述べるコメンテーターばかりが意図的にテレビ局に呼ばれているように思えてなりません。まあ、今、一生懸命、診療に従事している医師はテレビに出ている暇なんてありませんけど・・・

検査自体が容易にできるようになるのは治療を施すのに好ましいことです。しかし、検査しても治療方法がなく、またその検査での正解率(感度)が約70%しかないと推測されている現状で、検査ばかりを積極的に推し進める意義は薄いと思っています。

本当に感染を疑ったなら、2度3度、繰り返し検査を行わないと本当に感染しているのか否か確かめられません。

軽症の方にまでそんな検査を外来で繰り返し行っていたら、本来、病院医師がすべき重症患者の救命処置が手薄になってしまいます。

 

それにね、検査件数を大幅に増やせったって、誰が感染者と疑われた方の鼻腔や喉から検体(粘液や痰)を採取するのかを考えてみて下さい。病院の医師や看護師さんですよね。検体を採取するのは医療行為ですから、検査会社の方ではできません。病院医師は新型コロナ騒ぎの前からずっと忙しく働きっ放しで疲弊しています。

「働き方改革」で時間外労働を原則月に45時間、年360時間以内にするように勧告されました。しかし、厚労省の資料では病院医師の40%が月80時間以上、年間にして960時間以上、時間外勤務しています。22%は年間1920時間も時間外労働しています。このため、この「働き方改革」では医師は適応外とされました。開業医の小生ですら、月平均200時間は仕事しています。普段の診療ですらこれだけ働いているのに、まだそれに加えて病院医師は新型コロナウイルス感染外来に出向き、自身の感染リスクに脅えながら診察をし検体を採取しているのです。こうした仕事は内科医が中心と思われますが、まさしく内科医こそが外科医と並んで長時間労働している人達です。

 

また検体を採る医師が防護服に身を包んでいたとしても、検体を採られる患者さんが順次、検査室に出入りする毎に部屋や防護服を全部消毒するのは難しいと思います。もし小生が感染を疑われたけど本当は保菌していないのなら、そんな検査室には入りたくないです。移されるかも知れませんから・・・

 

PCR検査件数を増やすということは検査会社を増やせばよいだけではないことをご理解ください。正論っぽくPCR検査を増やすべきだと訴える人たちは感染症の現場を知らないのだろうなと苦笑いしています。もし本当にPCR検査を増やすのであれば、患者さん自身が自分で鼻腔から検体を採取し提出するというシステムの導入が必要と思います。

 

新型コロナウイルスは確かに新しい病原体なので未知数のところはありますが、前回このお知らせで記したように、ワクチンも治療薬もあるインフルエンザの方が死亡者数は多いのです。そのインフルエンザですら恐怖感を抱かず予防注射をあまり受けて来なかったのに、新型となると世間中が騒ぎ出し、むやみに不安がって戸外で行われるイベントまで中止する状況には違和感を覚えます。またマスコミが先導する世間の目を考えると事なかれ主義にならざるを得ないのは残念です。もう新型コロナウイルスは肺炎による生物的死よりも経済沈滞による社会的死を起こす人災の様相を呈してきていると思います。過剰に不安がることは止めて、風邪だなと思った場合にだけ新型コロナウイルスに感染しているかも知れないと考え症状が落ち着くまで人混みを避けるか自宅療養するくらいが良いのかなと思います。

2020.03.15 4月11日(土)の休診は中止となりました

毎日毎日、新型コロナウイルス関連の話題ばかりです。大阪での感染者が急増し、ここ北千里にまで新型コロナウイルスがやってくるのは時間の問題だけな雰囲気です。憂鬱な気分ですね。

イタリアでは感染者が2万人を、亡くなられた方も1000人を超えたなんて身震いする思いです。イタリアでこれだけ増える原因は複合的でしょうが、挨拶としてハグをする習慣はどう考えても濃厚接触に相当しますね。私たちも狭い部屋に大勢の人が集まるのをできるだけ控えた方が良さそうです。で、ついに日本内科学会総会も会合せずWeb配信で参加することとなり、4月11日、東京に出張する必要がなくなってしまいました。結局、なかむら内科の休診も中止となります。同日は従来通りの診療を行うことに致しました。ご迷惑をお掛けしましたが、周知のほどお願い致します。

なお、診察までの待ち時間の短縮、待合室の混雑を避けるため、3月末までは定期処方を受けられる方に限り、受付での簡単な問診で処方箋をお渡し致します。電話での再診・処方箋ご希望の方もおられるでしょうが、やはり僅かでもお顔を診ておきたく原則、来院をお願い致します。